電力のピークカットをスマートに実行する
節電システム
システム特長
電力の監視・警報・制御など
基本動作仕様だけでも多機能
マルチIOコントローラとしての高い汎用性と
柔軟なセンサ機器対応、広域監視拡張機能
1. 時間ごとの使用電力量を「見える化」しブラウザで表示
- 電力量計からのパルス信号をコントローラが受け取り、LAN 経由でPC やアンドロイド端末のWeb ブラウザに時間ごとの総電力量をグラフ表示します。
- 毎分のデータ(パルス電力量、差分電力量、デマンド予測値)をCSV 形式でメモリに保存しますので別途解析の際にも役立ちます。
- コントローラ本体1 台で最大8 ヶ所分の電力量パルス入力が可能です(表示は全体の電力総量)。
- コントローラへの同時アクセスは5クライアントまでOK。
- 各種設定もブラウザからOK。
グラフ表示では1時間ごとの消費電力量を棒グラフとして、比較日と並べて表示します(緑:本日のデータ 青:比較日のデータ)。 比較日には2年前までの任意の日を指定できます。 時間ごとの目標値を設定でき(赤ライン)、これを超えると指定の警報装置へ信号が出力されます。
2. 30分ごとの電力デマンド値をしっかり監視
電気料金の計算
高圧受電のユーザー(業務用電力、高圧電力等50kW 以上)の電気料金の計算は
基本料金 + 使用電力量料金 + 太陽光発電促進付加金
となっています。電気料金を下げるには使用電力量を少なくすることはもちろんですが、基本料金を下げることも重要です。基本料金は、
料金単価 × 契約電力 × (185 - 力率) / 100)
で計算されます。つまり、節電努力によって契約電力を下げることが、基本料金の値下げに大きくつながります。そしてこの契約電力は、過去1年間の最大需要電力(デマンド値)で決まります。
デマンド値とは?
高圧受電のユーザーに設置される電力量計にはデマンド計が組み込まれています。 このデマンド計は、毎正時30 分ごとの電気の使用量(=30 分デマンド値)を計測します。
1 ヶ月を30 日とすると、48×30=1,440 個の30 分デマンド値が計測されていることになりますが、このうちの最大の値がその月の最大需要電力=デマンド値になります。
高圧受電ユーザーのうち500kW 未満の場合、当月を含む過去12 ヶ月のデマンド値の中で最も大きい値が基本料金の計算基準となります。従って一度でも大きな30 分デマンド値が出ると、1 年間そのデマンド値が適用された基本料金となってしまいます。
また500kW 以上のユーザーの場合は30 分デマンド値が契約電力を超えると違約金を支払うことになり、その30 分デマンド値をもとに新たに契約電力変更の協議が行なわれます。
『Ecokit LX』はこの30 分デマンド値の最大値が目標を上回らないように監視したり、上回る予測がなされた時に遮断制御をするなど、契約電力をしっかり管理します。
毎正時から30 分間ごとの使用電力量について、時間を追って1 分単位で計測して折線グラフとして表示します(水色線)。 また、スタートから現在時点までの使用電力の状況から、30 分時点での使用電力(30 分デマンド値)がどうなるかを予測して表示します(水色線の延長の白色線)。 この図では目標電力を165kW に設定しており(黄色線)、30 分時点での使用電力量がちょうど目標電力値となる基準電力ライン(緑色線)が表示されています。この目標となる基準電力ラインと現在使用電力ラインを同時に表示していますので、目標に対する30 分デマンド値の状態をひと目で把握することができます。
3. 電気の使いすぎを予測して警報を出力
警報の種類
①時間ごとの使用電力量警報=時間目標電力量超過警報
それぞれの時間ごとの使用電力量に限度値を設定しておくと、その時間内の実際の使用量が設定値を超えた時点で警報を発します。
②30 分ごとのデマンド値警報=デマンド警報(3段階)
30 分デマンド値があらかじめ設定した値を超えることが予測された時点で警報を発します。警報レベルは3段階で、「目標電力」の設定を超える予測が「第1警報」、「警戒電力」の設定を超える予測が「第2警報」、「第2警戒電力」の設定を超える予測が「第3警報」です。
警報の出力場所
①ブラウザ画面
ブラウザの監視画面上に状態を示すアイコンを表示します(状態により変化します)。
②DO 警報出力
コントローラから警報信号を出力します。警報ランプ、放送設備などを動作させることができます。また、空調室外機の省エネ運転指令など制御端子へ接続して、自動省エネ運転なども可能です。
③音声出力
監視用PCやタブレットのWebブラウザから直接警報メッセージを流します。
4. デマンド警報メール送信
コントローラからのデマンド警報(第1警報、第2警報、第3警報)を受けて、メールを送信します(最大10 ヶ所)。
6. 入出力仕様の拡張性
既存のBEMS と連携することが必要となる現場や、入出力点数の拡大等、現場の要求に応じて下記のような入出力仕様の拡張が可能です。
MODBUS/TCP 通信機能: MODBUS/TCP での電力データ入力、警報出力、制御出力
BACnet/IP クライアント通信機能:下位側BACnet/IP 通信機能(BACnet クライアント機能 Ashrae/IIJP/IIJG 対応可能)
BACnet/IP サーバ通信機能:上位側BACnet/IP 通信機能(BACnet サーバ機能 Ashrae/IIJP/IIJG 対応可能)
アナログ値直接入力機能:-10 ~ +10V、0 ~ 5V のアナログ値直接計測機能
電力量パルス以外の入力オプション
弊社指定の温度計、湿度計、CO2 量計、人感センサー等からの入力
上記に関するトレンドグラフ表示機能 棒グラフ、折線グラフ10 画面 最大6 点. /画面
ON/OFF 状態一覧表示機能 10 画面 最大32 点. /画面
7. デマンド警報に応じた節電制御機能
コントローラからのデマンド警報(第1警報、第2警報、第3警報)に対応して、遮断制御信号や省エネ運転信号をを出力して空調や照明を省エネ制御することができます。
8. 広域監視・機能連携(オプション製品連携)
敷地内の既設のLAN 回線を使い、各建物ごとに収集したデータを事務棟の管理者PC で集中モニタリングすることができます。各建物の消費電力状況やデマンド警報を事務棟の管理者PC に表示するだけでなく、警報メールを指定メールアドレスに送信できますので、担当者が外出時でもどの建物が警報状態なのかがわかります。また、弊社の自動レポーティングシステム EMREPORT NEO により、日/ 月/ 年報などの表/ グラフレポートの自動生成と出力が可能です。(複数のEcokit システムからのデータファイル自動収集が可能ですので、簡易モニタセンターとしてもご利用いただけます)
9. 様々な機能を組み合わせて、受電/発電量監視、各種計量/計測/制御を有線/無線で構築可能
電力デマンド監視制御・メール発行などの省エネ用機能に加え、各種計測値積算、中央監視装置からの計測データ取得、無線センサやBLEセンサでの環境計測、PLCやBACnet機器を含めた自在な連動制御や上位通信機能など、様々な機能を自由に組み合わせ、様々な自動化システムが簡単に構築可能です。
様々な通信仕様&端子接続の機器のデータを全て一元管理/ロギングが行え、各種見える化や制御判断に活用可能です。
水道/ガス/冷温水など各種パルス計量値、BACnetやModbus対応機器からの温度/湿度/照度/Co2濃度値などを自在に表示/記録可能
範囲判断、持続判断、時刻判断と自由式での演算機能で、差分/合計計算から熱量計算、外気冷房判断や換気判断など自在な自動判断が可能
128通りの連動制御(値範囲、継続時間、時刻、真偽など個別に16条件が合成判断可能)と、制御グループの組み合わせ制御が可能。
ON/OFF、リピート、間欠運転、設定値変更などのスケジュール制御が最大64設定、自動実行可能。
すべての機能設定と見える化画面が、Webブラウザのみで表示可能。 タブレット画面での見える化画面表示も可能(※オプション機能)
10. 多様な通信I/Fをサポートし各種センサのG/Wとして利用可能
各種有線接続に加え、様々な無線機器接続とMQTT通信、WebサービスI/Fで、1台で500点以上のマルチIO万能ユニットに。
有線各種I/Fに加え無線920MHz帯センサ、Bluetooth対応センサ(別売BLEゲートウェイ経由)、LoRaWANゲートウェイ対応Wセンサなどでの計測ネットワーク構築が可能。有線ネットワークとフラットにネットワーク構築できます。
DI/DO、AI、BACnet/IP,Modbus RTU(485&TCP),920MHz無線センサ(マルチホップ対応)の計測ネットワーク構築
EcokitBLEゲートウェイ(別売)接続で、各社BLE対応環境センサの多点計測ネットワークが可能
各種上位通信機能で、多様な通信ゲートウェイとして利用可能。
・MQTT通信でIoTゲートウェイとして。(LTE通信も可能)
・ビル中央監視下のBACnetーPLC(modbus)ゲートウェイとして。
・BLEセンサデータを各種WebAPIで、外部システムへあげるゲートウェイとして(カスタマイズサービス)
最新センサ DIC社やわらかセンサ「ハッテトッテ」の複数接続計測に対応。(LoRaWAN-GW対応)
DIC社最新センサ「ハッテトッテ」に対応しました。LoRaGW経由で、どこでも貼れる名刺大やわらかセンサ「ハッテトッテ」をEcokitに複数接続、データ自動計測/保存、各種自動判断への利用が可能です。(スタートアップセット あり。詳しくは弊社窓口へお問い合わせ下さい。)
11. Ecokitサーバによる広域遠隔値設備のリモート監視制御
オンプレPCもしくはクラウド環境に構築したEcokitサーバを介して、複数箇所に設置したEcokitを地点毎の監視制御用エッジユニットとして、広域のエネルギー監視や設備監視制御、VPP運転状況の監視などが可能になります。
Ecokitを統合管理する、「EcokitServer 4.0」を使い、複数箇所に設置された各Ecokitの異常監視、計測設備監視、デマンド警報などの遠隔監視がリアルタイムで可能です。
「EcokitServer 4.0」はLinux(ubuntu)上で動作するサーバアプリケーションソフトウェアです。オンプレPCでもAWS-EC2などのクラウド仮想PC上でも構築可能です。
現地EcokitとEcokitサーバの接続は、MQTTプロトコルでのLTE通信によるモバイル回線接続が可能です。
現地のEcokitが監視・計測・制御している全ての情報をEcokitサーバを通し、クライアントPCからブラウザでアクセス管理が可能です。(TLS対応可。アクセス権限はユーザレベルとユーザ所属グループ毎の制限選択が可能です。)
現地での無線センサ構築とLTE通信を組み合わせ、工事レスで広域の環境データネットワークの構築も可能です。
指定グループ単位での複数Ecokitのデータ合算、結果グラフの見える化、地点別の設備配置図表示、遠隔操作が可能です。
閲覧権限のある全地域のEcokitの監視対象設備から、以上や警報の発生している地点、設備のみを表示、チェックできます。